学校生活
小学校、中学校にそれぞれ入学した子供たち。カナダはペーパーレス社会なので、すべてメールのやり取りやWeb入力で済みました。留学生担当の方が教育委員会にいらっしゃり、小学校と中学校の窓口の方にアクセスしてもらいます。「遠慮せず、いつでも何かあれば聞いてね」と言っていただき、小学校と中学校それぞれの登校日や当日の詳細を教えていただきました。持ち物は、筆記用具とノートでOKでした。
小学校の登校日前日に学校の事務局の方、また担任の先生からメールをいただいたので、特に困ることなく登校できました。息子は緊張した様子でしたが、「名前の知らないお友達がたくさんできた」と帰ってきました。昼食が心配でした。サンドイッチが主流の中、息子はおにぎりを持っていきましたが、誰も何も言わず、「みんなピザとかパスタとか色々だった」と言っていました。スナックタイムとしてスナックも持参していましたが、スナックタイムは外で友達とサッカーやバスケットボールをするので、スナックは持ってゆかなくなりました。
学校へ持ってゆくものはお弁当、水筒のみで、着替えや文房具、テキストはすべて学校へおいてゆきます。学期中途だったので、文房具が揃えられない旨を学校に伝えると、有難いことに他校へ転校した子の文房具を色々と譲っていただき、特にそろえるものもなく学校生活をスタートできました。
中学校ですが、登校前に教頭先生と面談がありました。娘はELLという第二言語が英語という留学生のクラスに入ること、ロッカーのことやパソコンやスマホの使用など細かく説明くださいました。そして日本語を話せる中国人留学生がELLにいたので、入学初日はバディとして色々と通訳してもらったようです。しかし、さすが中学生で、みんなスマホやパソコンの翻訳機能を駆使してやり取りできているようです。娘は初日「すごく楽しかった!」と言って帰宅しました。友達の出身地はもはや関係なく、みんな日本のアニメをよく見ているようです。
肝心の授業の内容ですが、当然すべて英語です。しかし、日本のようにカッコを埋める問題は少なく、息子のペーパーをみると「植物が我々に必要なのはなぜか」、「光合成を説明しなさい」というように説明することを求められます。息子は英語が全くできないので、補助の先生を小学校側がつけてくださっています。補助の先生も英語とスマホの翻訳機能を使って息子とやり取りをしているようです。担任の先生は送迎の際にいつでも声をかけることができ、相談にのってくださいます。
娘の中学校はパソコンがないと授業が進みません。中学校にはWi-Fiがあり、調べたいことを自分で調べ発表するスタイルが多いです。また、事前課題もGoogle classroomで出されるので、パソコンは必須です。日本では中学校に学生用のWi-Fiは無く、スマホもご法度でした。日本とは重きを置くところが違い、娘は毎日楽しく学校へ行っています。スマホも当初は学校へ持っていっていましたが、友達と話したり、パソコンで調べたりすることが多いので、スマホは置いて行っています。スマホが欲しいと日本では言っていましたが、いざカナダで使ってみると、生活の中で使いにくい部分はあるようです。
また、スクールゾーンという学区のサイトがあり、そこから今週のスケジュール、今日の授業科目、保護者へのアナウンス、成績や宿題、フィールドトリップの支払いなどすべて確認できるので、毎日大量の学校からのお便りを仕分けしていた日本とは大きく違いを感じました。これは、毎日宿題の確認、親のサインやお便りをくまなく読んだりという作業に正直疲れていた私には最高の環境です。保護者会はZoomで行われるので参加しやすいですし、学年の発表会で学校に入る際は学校入り口のQRコードで誰が入校したのか管理されます。すべてが簡素化されていて、ペーパーレスです。日本もぜひそうなってほしいな、と思います。
コロナも収束に落ち着いたころでしたが、子供も大人も割とマスクをつけている人は多いな、という印象です。担任の先生も毎朝子供たちが教室に入る前に、一人一人の手に手指消毒剤を吹きかけながら挨拶をするのが日課です。一度、息子が熱を出したときは学校にメールし、学校の指示で10日間の自宅療養でした。対応も早かったです。町中の薬局でカナダ政府からの無料の抗原抗体キットが配布されていますが、検査はしなくともよく、何日から登校してね、程度でした。幸い息子は検査キットで陰性でした。
日本では毎日体温チェック表を土日も記入し学校へ提出していましたが、それも無く、アルバータ州のガイドラインに基づく形なので親の負担は日本にいる頃より楽になりました。息子の療養中にアルバータ州のコロナ療養に関する基準が下がり、「明日から学校へ来ても大丈夫だよー」という電話もありました。州の基準が即日反映される点も、迅速だなと感心します。